今年こそ疫病退散(になるかも)です
こんにちは。西日本の方々は急に夏日つづき、紫外線はもとより、どなたさまでも体が慣れるまではちょっとたいへんと思います。皆さまおかわりないですか?
おかげさまで、私はミュンスター大学ブウム教授との論文が進み、ようやくあと一息になりました。今、欧米ではビタミンC治療が人体各部位に応用されつつあり、とてもうれしいです。
皆さま、京都の祇園祭りをご存じですか?平安時代、疫病がはびこったとき、天への祈りを捧げることを目的に始まりました。祇園祭りの中でも華やかなのはたくさんの山鉾が都大路を練り歩く「山鉾巡行」です。山も鉾も簡単に申すと「お祭りの山車」なのですが、日本伝統のお話を題材としたものはもちろん、遠くペルシャの絨毯のような装飾や中国故事に似た装飾、豪華絢爛で別名「動く美術館」。
疫病退散のためにあったお祭り、その中でもほぼメインの「山鉾巡行」これが他ならぬ疫病のため、2020年、21年と中止されてしまいました。ようやく今年は(4月末時点では)実行されることが決まったそうです。祇園精舎の鐘の音、これは「コンコンチキチン」と表現されますが、
甲高くて天にも昇るような澄んだ音です。今年、もしこのまま実行されたら、その音が、一般的なご病気はもちろん、コロナ、いくつかの自然災害、何がしかの事故、遠くはウクライナで……それぞれ犠牲になったたくさんの方々のお心に届くといいなあと願っています。
京都では祇園祭りで真夏の到来を実感します。一方、8月に行われる「大文字焼き」これで夏の終わりを実感していました。昔は(今は毎年猛暑ですが半世紀ほど前までは)8月後半には秋の気配だったそうです。「大文字焼き」と呼ばれることが多いですが、実際は「大」だけでなく、妙、法の文字、船と鳥居の形と、全部で5つ、それで「五山送り火」と言う方々も多いです。
昔から、京都は盆地で湿度も気温も高いため、食べ物が腐敗しやすく、また夏の間に体調を崩してお亡くなりになる方がたくさんいらっしゃいました。その方々の魂をお慰めするため、そして
お盆の間、お家に帰っておられたご先祖さまの魂が迷うことなく天にお帰りになれるよう、その道しるべとして、夜の闇に5つの形の松明(たいまつ=火)で明かりを灯してさしあげました。それが「五山送り火」です。
どちらもその華やかさが大きな魅力ではありますが、いずれもお亡くなりになった方々を想い、
遺った者がつつがなく暮らしていけるようにひたすら「祈る」ための行事です。皆さまの回りにも、この2年半に間に何らかの理由で「お別れ」となった方がいらっしゃるかもしれませんね。ネコちゃんやワンちゃんも。もし「山鉾巡行」や「五山送り火」の映像をご覧になれるようでしたら、ぜひその方々に想いをはせてみてはいかがでしょう?きっと届くと私は信じております。