一昨日から昨日にかけて、日本列島に沿うように雨雲がかかり、所によっては「線状降水帯」が発生、大雨になりました。
大きな川の決壊がなかったのは幸いでしたが、小さめの川がいくつも氾濫して、冠水、浸水、濁流、そして停電…
皆さまは、皆さまの地元はだいじょうぶでいらっしゃいましたか?少しでも影響がおありのようでしたら心からお見舞い申し上げます。
私たちの国日本は、海外の方々からうらやましがられるほど多彩な自然にあふれ、私たちは当たり前のようにそれらを享受して楽しませてもらっていますが、同時に自然災害大国でもあります。都市部におりますと、いつの間にかまるで「人間は自然を制御できる」かのような大きな錯覚におちいってしまいます。小さな公園はビルになり、大きな公園もどんどん人工的に改造され、地面がアスファルトで覆われていって土が見えなくなっても、もう何も感じなくなっています。今回のような天候に出会うたび「やはり自然には勝てない、制御なんてとんでもない」と気づかされます。人間は大自然の一部分であり、ここで生かしてもらっているにすぎない、宇宙規模で見たらチリ以下だと感じます。
余談ですが、天候不良によって電車が遅れるときでも駅員さんが「お急ぎのところ、ご不便をおかけして申し訳ありません。」とおっしゃってくださることがあります。「駅員さんが大雨を降らせたわけでもないのに」とちょっと気の毒になります。わずかな経験しかありませんが、海外では嵐や雪のために欠航になっても「フライトは雪のためキャンセルになりました。ウチに帰ってください。」で終わりでした。もし自分の大切な人が「今わの際(いまわのきわ=もうすぐこの世のお別れのとき)」であったりしたら何としてでも行きたい、となるのでしょうが、天候はどなたの責任でもないですから、こっちの方が海外では自然なのかなあ?と思いました。
日本では、災害にあたってどのように動いたらいいのか。とても良いお手本がたくさんいらっしゃいます。岩手県、宮城県、福島県、熊本県、大分県…メディアでも数多く報道されています。被災地にお住いの患者様からいただいたお手紙、お話…これらをうかがうたびに、都市部の便利さの上で、大自然に対して傲慢になっている自分に気づいて、目を覚まさせていただいております。雨が上がっても「土砂災害警戒」のお知らせが静岡県を中心に出されております。どうぞ安全を一番にお過ごしくださいませ。